【超基本_中学校レベル第4回】減法 整数・分数・小数の減法
こんにちは!半沢です!
この記事は数学超基本シリーズの中学校レベル第4回です。
高校生の皆様には簡単な内容ですが復習のつもりで読んでいただけると幸いです。
中学1年生の数学で習う
減法
正負の数の減法
「減法」とは引き算のことです。
前提として,正負の数の減法は正負の数の加法ができている必要があるので,加法について【中1数学】加法 整数・分数・小数の加法で復習しておきましょう。
それでは,減法について解説していきます。
正負の数の減法では,引く数の符号を変えて加法に直して計算します。
例えば\((+9){\color{#1e7bba}-}({\color{#1e7bba}-}11)\)なら,\((+9){\color{#f2541d}+}({\color{#f2541d}+}11)\)と引く数の符号を\({\color{#1e7bba}-}\)から\({\color{#f2541d}+}\)に変え,減法を加法に変えます。
残りの計算は,加法を行うだけなので下のようになります。
そして,\((+9)-(-11)=20\)のような,減法の結果の値を「差」といいます。
「\(+9\)と\(+5\)の差は?」と聞かれたら,\(+9\)と\(+5\)の減法として\((+9)-(+5),\,(+5)-(+9)\)の2つが考えられます。
よって上の計算より,「\(+9\)と\(+5\)の差は」,\(+4\)と\(-4\)となります。
また,差は「大きい数から小さい数を引いた結果の値」を指す場合もあります。
この場合の「差」は,大きい数から小さい数を引いているので必ず\(0\)以上になり,「\(+9\)と\(+5\)の差」は\(+4\)となります。
「減法」,「差」といった言葉の意味を押さえておきましょう。
負の数を引くことが正の数を足すことになるワケ
1-1. 正負の数の減法の例で,\((+9)-(-11)=(+9)+(+11)\)となることを確認したことから,\({\color{#1e7bba}-}11\)を引くことが,\({\color{#f2541d}+}11\)を足すことと同じになっていると考えられます。
つまり、負の数を引くことと,正の数を足すことが同じになっていると言えます。
このことを直感的に理解してもらえるように,これから解説していきます。
一つの考え方として,【中1数学】正負の数 反対の表し方,増減の表し方,負の数を含んだ数直線で解説したように,「\(-\)」は反対の意味を持つことから説明できます。
符号を「反対」にすることと,加法を減法に変えて「反対」にするという2つの「反対」が「反対の反対」となって,式を変形する前の状態と同じになるという説明です。
他の説明として,カード遊びなどの現実にありえそうな事例を通して直感的に理解しやすくするものもあります。
そのカード遊びでは,一枚につき一つの正負の数が書かれたカードを使用します。自分の持っているカードに書かれてある数の合計がその人の得点となります。
今,あなたが持っているカードは下のように\(+1,+5,-4\)のカードです。
このとき,あなたの得点は\((+1)+(+5)+(-4)=+2\)です。
すると,\(+3\)と書かれたカードをもらうことが,得点に\(+3\)を足すことになります。このようにカードをもらうことが,得点にそのカードに書かれた数を足すことになります。
反対に\(+1\)のカードをあげることは,得点から\(+1\)を引くことになります。このようにカードをあげることが,得点にそのカードに書かれた数を引くことになります。
ここで,今持っている\(-4\)のカードをあげる,つまり\(-4\)を得点から引いてみると,得点は元の\(+2\)から\(+4\)だけ増えた\(+6\)となります。
この例から,負の数を引くことが正の数を足すことになることをより身近に感じやすくなりましたでしょうか。
問題を解くことでも,負の数を引くという感覚が身に付くので2. 例題などで減法の計算を実際に行ってみたりしましょう。
例題
1. 次の計算を求めよ。
(1) \((+6)-(-2)\)
(2) \((-3)-(+5)\)
(3) \((-1)-(-4)\)
(4) \((+2)-(+1)\)
(5) \((-7)-(-7)\)
(6) \((+8)-(-8)\)
(7) \(0-(-10)\)
(8) \((-6)-(+6)\)
(9) \((-3)-(-13)\)
(10) \((+5)-(+9)\)
2. 次の計算を求めよ。
(1) \((-0.5)-(+0.1)\)
(2) \((-5)-(-3.5)\)
(3) \(\biggl(-\,\dfrac{2}{3}\biggr)-\biggl(-\,\dfrac{1}{3}\biggr)\)
(4) \(\biggl(-\,\dfrac{3}{5}\biggr)-\biggl(-\,\dfrac{5}{3}\biggr)\)
(5) \(\biggl(+\,\dfrac{2}{5}\biggr)-\biggl(+\,\dfrac{6}{7}\biggr)\)
(6) \((+2)-\biggl(+\,\dfrac{4}{3}\biggr)\)
例題1解説:整数の減法
下の解答では一回目の式の変形で減法を加法に直しています。
また,分かりやすいように【中1数学】加法 整数・分数・小数の加法の例題と同様に,正の数は赤,負の数は青,\(0\)は緑と,符号などの色分けを行っています。
例題2解説:分数・小数の減法
例題1で気をつけることに加え,ここでは分数の通分も気を付けていきましょう。
例題の解答を見る
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練習問題にチャレンジ
1. 次の計算を求めよ。
(1) \((+2)-(-4)\)
(2) \((+5)-(-6)\)
(3) \((-4)-(-4)\)
(4) \((-3)-(+3)\)
(5) \((+9)-(+7)\)
(6) \((-3)-(-8)\)
(7) \((-4)-(-2)\)
(8) \(0-(-1)\)
(9) \((+23)-(-22)\)
(10) \((-15)-(-36)\)
2. 次の計算を求めよ。
(1) \((+1.1)-(-1.9)\)
(2) \((-2)-(-2.2)\)
(3) \(\biggl(-\,\dfrac{11}{4}\biggr)-\biggl(-\,\dfrac{3}{4}\biggr)\)
(4) \(\biggl(+\,\dfrac{2}{3}\biggr)-\biggl(+\,\dfrac{11}{12}\biggr)\)
(5) \((+1)-\biggl(+\,\dfrac{7}{6}\biggr)\)
(6) \(\biggl(-\,\dfrac{8}{5}\biggr)-\biggl(+\,\dfrac{5}{8}\biggr)\)
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