【超基本_中学校レベル第5回】項 かっこのはずし方,かっこのない式の計算
こんにちは!半沢です!
この記事は数学超基本シリーズの中学校レベル第5回です。
高校生の皆様には簡単な内容ですが復習のつもりで読んでいただけると幸いです。
中学1年生の数学で習う
項 とは?
「
例えば,\((+1)+(+2)+(+3)\)という式には,\(+1,+2,+3\)という3つの項があります。
つまり,\((+1){\color{#f2541d}+}(+2){\color{#f2541d}+}(+3)\)の赤で示した\(+\)によって区切られている数ということですね。
【中1数学】減法 整数・分数・小数の減法で解説したように,減法は加法に変えることができるので,減法においても「項」を考えることができます。
\((-4)-(+5)-(+6)\)という減法を含んだ式の項は,その式を加法のみの式に直した\((+4)+(-5)+(-6)\)の式の項となります。
そのため,\((+4)-(+5)-(+6)\)の式の項は,\(+4,-5,-6\)となります。
また\(+4\)のような正の数の項を「正の項」,\(-5,-6\)のような負の数の項を「負の項」と言います。
そして,式の左から1番目,2番目,・・・の項はそれぞれ第一項,第二項,・・・と呼んでいくことも押さえておきましょう。
項を判別するポイントは下のようになります。
- 加法だけの式に直す。
- 加法を構成するそれぞれの数をチェックする。
かっこのはずし方
今まで加法や減法では\((+3)-(+9)+(-11)\)というように式を書いてきましたが,いちいち\(()\)をつけるのが面倒くさいと思った方もいるでしょう。
実は加法・減法の式では,\(()\)を使わずに,項を並べた式で表現することが可能です。
先ほどの式では\((+3)-(+9)+(-11)=(+3)+(-9)+(-11)\)というような加法だけの式に直せるので,この式の項は\(+3,-9,-11\)ですね。
この項を並べた\(+3-9-11\)という式で\((+3)-(+9)+(-11)\)を表現することができます。
※慣例的には第一項目の数の符号が\(+\)のときは省略するので,\(3-9-11\)と表現することもあります。
ここで\((+3)-(+9)+(-11)=+3-9-11\)と表現を変える過程では,【中1数学】減法 整数・分数・小数の減法で解説した,減法を加法に変える方法で,式を加法のみに変えて,項を求めたということに注目します。
すると,その過程に従えば,結局は次の4パターンでかっこをはずせば良いことが分かります。
また,かっこのない式では項を入れ替える(交換する)ときは,符号と数のセットで一つの項を表しているので,数だけを入れ替えないようにしましょう。
例題
1. 次の式の項をすべて答えよ。
(1) \(-3+4-8\)
(2) \(5-2+7\)
2. 次の式のかっこをなくせ。
(1) \((-4)+(+5)-(+2)\)
(2) \((-5)-(-1)+6\)
(3) \(-7+(-2)-5-(-8)\)
3. 次の計算を求めよ。
(1) \(3-2+7-1\)
(2) \(-6+2-4+3-7\)
(3) \(5-6-(-9)\)
(4) \(-15-(-21)+0-16\)
(5) \(10-15-(-23)-17\)
(6) \(15-(-52)+(-32)-41\)
4. 次の計算を求めよ。
(1) \(2.4-3.5-0.6\)
(2) \(3.1+(-5.7)-(-1.9)\)
(3) \(1-\,\dfrac{2}{3}+\,\dfrac{2}{5}-\,\dfrac{1}{2}\)
(4) \(-7-\biggl(-\,\dfrac{8}{3}\biggr)+\,\dfrac{9}{2}\)
例題1解説:項を判別する
(1) \(-3+4-8\)
(2) \(5-2+7\)
2.かっこの外し方では,かっこのない式を作るには,項を並べていくだけでした。
そのため逆に考えると,かっこのない式で並べられた数それぞれが項になります。符号とセットであることに注意しましょう。
そのため,(1)の答えは\(-3,+4,-8\)です。
(2)の答えは\(+5,-2,+7\)です。
例題2解説:かっこのない式に書きかえる
2. 次の式のかっこをなくせ。
(1) \((-4)+(+5)-(+2)\)
(2) \((-5)-(-1)+6\)
(3) \(-7+(-2)-5-(-8)\)
2.かっこの外し方で解説したように,下の4パターンでかっこをはずしていってもよいですが,
解説では丁寧に,項を判別しやすいように加法のみの式に直した後,かっこを外しています。
どちらの方法でもOKです。
解答は下に示すようになります。
例題3解説:整数の計算
そのため,正の項を強調したいときは赤,負の項を強調したいときは青,\(0\)や\(0\)を作れそうな組は緑で色分けしています。
もちろん,自分なりの計算手順で計算してもOKです。
例題4解説:分数・小数の計算
例題の解答を見る
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(1) \(-3,+4,-8\)
(2) \(+5,-2,+7\)
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4
練習問題にチャレンジ
1. 次の式の項をすべて答えよ。
(1) \(1-5-2\)
(2) \(-7+6-10\)
2. 次の式のかっこをなくせ。
(1) \((+6)-(+4)+(-3)\)
(2) \((-7)+(+5)-(-1)\)
(3) \(-3-(-8)+2-(+5)\)
3. 次の計算を求めよ。
(1) \(-9+1-4+2\)
(2) \(9-6-10+8+7\)
(3) \(10+5-(-7)\)
(4) \(19-(-12)+(-19)-13\)
(5) \(10-(+20)+16-19\)
(6) \(37+(-35)+21-(+28)\)
4. 次の計算を求めよ。
(1) \(-5+2.2+1.7\)
(2) \(3.2-(-4.5)-(+1.7)\)
(3) \(\dfrac{5}{4}-3-\,\dfrac{7}{8}+\,\dfrac{10}{9}\)
(4) \(-\,\dfrac{7}{9}-\biggl(+\,\dfrac{1}{3}\biggr)+\,\dfrac{6}{5}\)
練習問題の解答を見る
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(1) \(+1,-5,-2\)
(2) \(-7,+6,-10\)
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